コーヒーを栽培するアルフレッド・ディアス氏はバイタリティにあふれ、よくしゃべり、よく動く人。御年56歳(2015年現在)。なにより自分の作るコーヒーを心から愛して自信を持っています。
その生い立ちも波瀾万丈で、42人兄弟(!)で父が早く亡くなったため、家族を助けるために19歳の時、ニューヨークへ働きに出かけました。レストラン、倉庫会社で働いたのち、20代前半のとき、自分で倉庫を買い独立。さらに、ニューヨーク市内にスーパーマーケットを開業。1991年、スーパーを義父母に売り、ドミニカに戻り、コーヒー栽培を始め、今に至ります。
日本大好きで、車は絶対日本車がこだわりというアルフレッド氏。愛車はTOYOTAのHILUX。
また、農園で働くハイチ人の労働者にも分け隔てなく接して、病気や怪我をすれば町の病院まで連れて行ってあげます。奥さんや子供たち家族もコーヒー栽培を愛しています。
そしてこのコーヒーは、毎日農園に通い、現場で働きながら、と同時に他の生産国や消費国の事情も積極的に情報収集してきた彼だからこそ作れたオリジナルなコーヒーです。
というのも、中米各国には、例えばコスタリカにはICAFE、グアテマラにはANACAFEというコーヒー協会があり、生産者の指導やCOEなどの品評会の開催など、その国のコーヒー産業を振興する組織がありますが、ドミニカには残念ながらそういう組織がなく、技術や情報がなかなか広がりません。さらに、シバオ、ハラバコアという小規模な生産地ですから、そこで情報を集め、新しいコーヒーづくりを実践するというのはなかなかできることではありません。まさにアルフレッド氏の情熱の賜物! というわけです。
この豆は当店が自家焙煎を始めた4年前から一貫して扱わせていただいている唯一の豆です。
味わいのその強烈さもさることながら、豊かなフルーティーさ、後味の甘さ、どこをとってもどの豆にも引けをとらない高品質さで、いつでも自信を持ってお客様にご紹介することができます。
シングルオリジンでなおかつナチュラル製法の中でもとりわけ独特ではありますが、バランスの良い豆から少しチャレンジしてみたい方、個性派が元々好きな方にはおすすめです。